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パグのペット保険|脳炎のMRI検査10万円超・BOAS手術に備える選び方

この記事の目次

「パグの保険料って、なんで他の小型犬より高いの?」

実はこの疑問自体が、パグに保険が必要な理由を物語っています。アニコム損保の現行の犬種クラス分類(A〜E)で、パグはミニチュア・ダックスフンドやトイ・プードル(ともにB)より高い料率のDクラス。クラス分類の基準は非公表ですが、保険料は各社の保険数理に基づいて犬種ごとに設定されるもの——年間450万件超の請求データを持つ会社がパグの料率を高めに置いているという事実は、この犬種で想定される診療コストの高さを示唆しています。

この記事では、パグ特有の病気と実際の治療費データをもとに、「どんな保険を・いつ選ぶべきか」を整理します。

データで見るパグの病気リスク

疾患特徴治療費の目安
短頭種気道症候群(BOAS)短頭種全体で軟口蓋過長が62〜100%に認められる手術代のみで7〜15万円+麻酔・検査・入院費
壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)1〜3歳の若齢で発症が多い。けいれん発作で発覚診断のMRI検査で概ね10〜15万円前後+長期投薬
角膜潰瘍などの眼疾患突出した眼球構造で角膜が傷つきやすい軽症で1万円強、慢性例は3か月・約16万円の実例
皮膚炎(シワの膿皮症)顔の深いシワが蒸れて細菌が繁殖通院1回3,000〜8,000円の継続ケア
熱中症短頭種は気道が狭く体温調節が苦手夏場は常時リスク。重症化で入院治療

出典は記事末尾(保険会社の診療費データ・獣医療機関の公表値に基づきます)。

パグ特有の「3つの財布リスク」

1. BOAS——いびきの先にある手術10〜30万円

「パグのいびきは可愛い」と言われがちですが、その正体は狭い気道です。悪化して呼吸困難に至ると、軟口蓋切除術・外鼻孔(外鼻腔)拡張術などの外科手術が選択肢になります。動物病院の公表料金の実例では、軟口蓋過長切除術が7万円・外鼻腔狭窄拡張術が8万円——いずれも手術代のみで、麻酔・術前検査・入院費は別途かかります。両方を行えば手術代だけで15万円規模です。外科療法では89.1〜94.2%の症例で症状の改善が報告されており、「やるなら早めに」と判断されるケースも増えています。

2. パグ脳炎——若くして来る、検査だけで10万円超

犬種名を冠した病気・壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)は、1〜3歳の若齢での発症が多いのが最大の落とし穴(獣医師監修の疾患解説)。生前の診断は全身麻酔下の MRI 検査が中核で、費用は一般的に10〜15万円前後(施設・検査内容により変動し、単純MRIで7万円からの料金例もあります)。確実な根治療法は知られておらず、ステロイドなどで炎症を抑える治療を続けていくことになります。

「若いからまだ保険はいいや」が通用しない犬種——それがパグです。

3. 目と皮膚——単価は小さいが、一生続く

角膜潰瘍は軽症なら通院3回・計1万円強で治りますが、慢性化すると3か月・通院11回+手術で約16万円という実例も(FPC診療費データ)。シワの皮膚炎も毎日のケアと定期通院がセット。パグの医療費は「小さな出費の積み重ね」の比重も大きいのが特徴です。

パグの保険料はいくら?

年齢PS保険 小型犬 70%プランアイペット うちの子 70%(犬B)
0〜2歳月2,120円月3,660円(1歳)
6〜8歳月3,020円

※PS保険は2024年料表、アイペットは2026年7月確認時点・月払。パグはアイペットでは犬B分類、アニコムでは前述の通りDクラスと、犬種分類(=実際の保険料)は各社で異なります。同じ補償割合でもここまで差が出るので、パグは特に複数社の見積もり比較が効く犬種です。保険料は年齢とともに原則毎年上がり、各社の改定でも変わります。

パグ飼いの保険選び:3つのチェックポイント

1. 加入は「1歳まで」を本気で検討する

パグ脳炎の好発年齢は1〜3歳。ペット保険はすでに発症・発見された病気は補償対象外で、先天性疾患が見つかってからでは条件付き加入(特定傷病除外特約など)か、加入自体が難しくなります(アニコム損保・FPC)。他犬種なら「若いうちに」で済む話が、パグでは「迎えたらすぐに」に変わります。

ただし加入後も補償開始までの待機期間(長さは会社・疾患により異なる)があり、その間の発症は補償されません。「すぐに」の理由はここにもあります。

2. 手術と通院、両方をカバーできる総合型を

BOAS・脳炎・眼の手術という「大物」と、皮膚・目の継続通院という「小物」の両方が想定されるのがパグ。手術特化型で保険料を抑える手もありますが、パグに関しては通院・入院・手術をカバーする総合型が基本線です。少額×高頻度の通院が多い犬種なので、免責金額(1回ごとの自己負担額)の有無でも実際の戻りは大きく変わります。

もうひとつ、パグで特に重要なのが先天性・遺伝性疾患の扱いです。BOAS は先天的な形態異常に由来し、パグ脳炎も遺伝的素因が指摘される病気。会社によっては約款で先天性疾患を免責としており、加入していても補償されない場合があります。短頭種気道症候群と先天性疾患の扱いは、約款・重要事項説明書で必ず確認してください。あわせて、発症後も同条件で終身更新できるか(更新時の不担保追加の有無)も要チェックです。

3. 熱中症・呼吸器の「夏リスク」も忘れずに

短頭種は気道が狭く体温調節が苦手で、熱中症リスクが非常に高い犬種です(アニコム損保)。夏場の急な入院に備える意味でも、入院日額と支払限度回数は確認しておきましょう。肥満は呼吸不全リスクを直接高めるため、体重管理も保険と同じくらい大事な「備え」です。

まずは各社の保険料を比較してみる

犬種クラスの設定は各社バラバラ——つまりパグは、比較するだけで保険料が大きく変わりうる犬種です。各社の公式サイトで「パグ・現在の年齢」で見積もりを取り、保険料と通院・入院・手術の限度額を横並びにして比較しましょう。

通院の多い犬種なので、窓口精算対応のアニコムも有力候補。詳しいレビューはこちら。

保険と一緒にやりたい「日々の備え」

シワのケア・体重管理・夏の空調は、パグの医療費を左右する三大セルフケアです。皮膚が敏感な子のフード選びはこちらの比較記事を。

パグの飼育費用の全体像(初期費用・月々・生涯コスト)はシミュレーション記事でどうぞ。

まとめ

  • パグは保険会社が料率クラスを高めに設定するほど医療費リスクの多い犬種(アニコムではDクラス)
  • BOAS手術は手術代だけで15万円規模・パグ脳炎はMRI検査だけで10万円超という大型出費と、目・皮膚の継続通院が併存
  • パグ脳炎は1〜3歳で発症が多く、「迎えたらすぐ」の加入が他犬種以上に重要(待機期間中の発症は補償されない)
  • プランは通院・入院・手術の総合型が基本。先天性疾患の免責の有無と犬種分類(各社で異なる)を約款で確認

「いびきも、シワも、ぜんぶ愛おしい」——だからこそ、その裏にあるリスクには数字で備えておきましょう。

参考文献

この記事は一般的な情報提供を目的としており、獣医療および保険募集の代替となるものではありません。愛犬の健康に関する具体的な懸念がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。本記事の保険料・補償条件・統計数値は 2026年7月15日 時点で各出典を確認したものです。保険料・補償内容は改定される場合があるため、契約前に必ず各社公式サイトの最新情報(重要事項説明書を含む)をご確認ください。